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霊峰・飯豊山を源とする清流に育まれた長井市で、にんにく「福地ホワイト」を育てる。栽培から加工、販売までを一手に手がける、この地域では数少ないにんにくの生産農家。

酒井農園 雪国で育つ福地ホワイト

長井市で数少ないにんにくの作り手

長井市の酒井農園は、にんにくを中心に米やさつまいもを育て、加工から販売まで手がける農園。栽培するにんにくは「福地ホワイト」だ。飯豊山を源とする清流・置賜白川が流れる土地で、雪深い冬を越して育つ。もともとは米とぶどうを育てる農家で、かつては酒や米を扱う酒屋も営んでいた。その旧店舗を改装した建物が、現在はにんにく加工品の仕上げを行う場所になっている。4代続く家業のかたちを、時代に合わせて少しずつ変えてきた農園だ。にんにく栽培を始めたのは、4代目・酒井喜三さん。2011年頃に市からの転作作物の提案があり、50歳を目前にしての独学でスタートした。手間の多さから作り手が減っていったにんにくを育てる生産農家は、長井市でもごくわずかだ。

規格外も無駄にしない自社加工

土づくりに使うのは、地元の畜産農家から分けてもらう堆肥。米沢牛の産地という土地柄を活かした土づくりを続けている。収穫したにんにくは大型の冷蔵庫で保管し、年間を通して品質が変わらないよう管理する。「自分が作ったものを年間通じて品質が変わらないような形で、お客様に提供したい」と4代目・酒井さんは話す。加工品づくりの出発点は、割れや色ムラのある規格外品を無駄にしないことだった。焼肉店向けのむきにんにくや乾燥チップから始まり、たどり着いたのが「にんにくパウダー」と「黒にんにくペースト」だ。にんにくパウダーは、にんにくの皮をむいて細かく刻み、乾燥させ、粉砕機にかけ、ふるいで整えて仕上げる。自社栽培の唐辛子とブレンドするなど、個性豊かな味を取り揃える。黒にんにくペーストは、専用の製造機で約30日かけて熟成させ、乾燥、皮むき、ミキサー、裏ごしを経て瓶詰めする。加工はすべて酒井さんが手がけている。

  • 酒井農園
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生産者紹介

4代目:酒井喜三
4代目酒井喜三

長井市出身。高校を卒業してすぐに就農した。米とぶどう栽培を受け継ぎ、50歳を目前にしてにんにく栽培に挑戦。栽培方法も加工も、手探りで積み上げてきた。やりがいを聞くと返ってきたのは「自然を相手に自分が戦える」という言葉。辛い時期もあるが、そこが面白さなのだという。自分で育てたものを自分で加工し、自分で届ける。顔の見える関係で喜ばれることが、今の仕事の手応えになっている。これからの願いは、にんにく栽培を受け継ぐ人が増えること。少ない作り手のなかで頑張ってほしいと、酒井さんは次の世代に期待を寄せる。

店舗詳細

店舗名称 酒井農園
住所 山形県長井市今泉1169