山形直送計画からのお知らせ

「ラ・フランス」の出荷が始まりました

米沢市で、水産加工品の製造・販売を行う。新鮮な魚を、地産の糀味噌や本醸造醤油のタレに漬け込んだ漬け魚「糀物語」をはじめ、素材の味を活かした惣菜作りに取り組む。

山あいの魚や 新鮮な食材が集まる魚市場

創業から100年以上、魚と向き合い続ける卸会社

「山あいの魚や」は、広大な山地に囲まれた米沢市で、水産物の卸売市場を運営する「かねしめ水産」の、通信販売専門店。市場で卸される新鮮な食材を使用した惣菜を中心に取り扱っている。運営元の「かねしめ水産」は、元々川西町で1903年に創業した老舗の魚問屋。民営の魚市場を開設するなど、地域に根付いた企業だったが、戦後、米沢市に移転。それぞれ魚市場を運営していた2社の卸売業者と提携し、3社共同で運営する新たな市場を開設した。市場に並ぶのは、県内の漁港をはじめ、全国各地から仕入れる新鮮な魚介類。海産物だけでなく、地元農家が栽培する野菜や果物、米沢市のブランド豚「米澤豚一番育ち」をはじめとした精肉も、数多く取り揃える。集荷した商品は、米沢市を中心に、山形県内外の量販店や小売店をはじめ、飲食店、ホテルに提供している。また、卸売業だけでなく、食品製造にも力を入れている。切身や刺し身、伝統的な製法の塩漬けなどの鮮魚の加工品や、精肉のスライス、トンカツや唐揚げといった総菜など、品目は多岐にわたる。加工品は、県内や隣接する福島県のスーパーマーケットで販売され、人気を博している。代表取締役の齋藤さんは、「味付けに使用する調味料は、取引先の地元のものを使用しています。住む土地が違えば、馴染みの味も違うので、取引先毎に味付けを変えているのです」と語る。商品の品質の高さだけでなく、その対応力の高さも、幅広い業界から、長く愛される理由の一つだろう。

米沢発のオリジナル惣菜を全国の食卓へ

山あいの魚やでは、スーパーマーケットに卸す加工品製造だけでなく、オリジナルブランドの惣菜開発にも力を注いでいる。齋藤さんは、入社当初から、「お客様が『魚を食べよう』と思った時に、米沢市を選択肢に入れてもらうには、どうすれば良いか」を常に考えていたという。そこで思い至ったのが、「米沢の食文化を伝承する惣菜」というアプローチだ。流通が困難な時代、海のない米沢市では、貴重なタンパク源である魚介類を確保するため、魚を乾燥させたり、塩や味噌に漬け込んだりするなど、加工技術を発展させてきた。その山間地ならではの食文化を、「惣菜で表現できないか」と、受け継がれた技術や美味しさを追求。調味料には、地元・米沢産の味噌や米糀、本醸造醤油を使用。化学調味料を一切使用しない味付けにこだわった。開発当初は、「魚によって、脂の割合や身質も違い、中々味が決まらなかった」と齋藤さん。同じ魚でも、その時々で状態が異なるため、開発は難航を極めたという。それでも、試行錯誤の末、魚それぞれの素材の美味しさを引き立てる、納得の味わいに仕上がった。こうしてできた商品を「糀物語」と命名。店舗名である「山あいの魚や」の名に相応しい、看板商品が誕生した瞬間だった。「この商品を通じて、『米沢にも、こんなに美味しい魚がある』ということを、沢山の方々に知ってほしい」と、齋藤さん。山あいの魚やの挑戦は、これからも続いていく。

  • 山あいの魚や
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生産者紹介

代表取締役:齋藤隆夫
代表取締役齋藤隆夫

米沢市の生まれ。高校卒業後、宮城県の大学に進学。卒業後、長野県で水産市場を展開する水産加工会社に入社。市場では、水産物だけでなく、精肉や野菜など、幅広い商材を取り扱っていたこともあり、物流の面白さや魅力を知るきっかけとなった。入社から5年後、地元・米沢へUターン。父親が経営する、かねしめ水産に入社。現在は代表取締役社長として、日々多忙を極める。店舗名の「山あいの魚や」には、「海がない土地の魚市場でも、『美味しい魚を取り扱ってる』ということを、もっと多くの人に知ってほしい」との想いが込められている。また、「食に携わる人間として、命をいただく生き物への感謝を忘れないよう心がけている」と齋藤さん。「その気持ちを忘れずに、これからも、お客様の食卓に笑顔が溢れるような商品を作り続けたい」と熱く語ってくれた。

店舗詳細

店舗名称 山あいの魚や
住所 山形県米沢市中田町4790-1