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村山市にて100年以上続く老舗。自家製粉をし、丹精込めて手打ちした十割そばを提供している。フランス政府が選ぶ「世界の名店1000店」に、東北地方で唯一ランクインした。

あらきそば 江戸後期のかやぶき屋根が味わい深い

地元産の「でわかおり」を使った十割そば

山形県はそばの生産量が全国トップクラス。県内のいたるところで美味しいそばが食べられる。中でも、そば店が集中している地域を「そば街道」と呼ぶ。その一つ、村山市の最上川三難所そば街道に位置する「あらきそば」は、1920(大正9)年創業の老舗。創業以来、地元産のそば「でわかおり」を自家製粉し、手打ちの十割そばを提供している。メニューは「板そば」のみ。板そばとは、杉の箱に盛り付けたそばのこと。山形の内陸部で親しまれているスタイルだ。同店のそばは、コシの強い極太の麺が特徴。噛むたびに、そばの豊かな風味が広がる。その美味しさから、隣県のみならず、北海道から沖縄まで全国各地からリピーターが訪れるという。

山形名物「板そば」誕生秘話

杉の箱にそばを盛り付けて提供するスタイルは、山形の内陸部の名物。誕生した背景について、4代目の芦野浩平さんに伺うと、「じつはうちが発祥と言われています。はっきりとした記録はありませんが、農家だった頃に誕生したそうです」と、教えてくれた。もともとは、農家を営んでいた初代が、昼休憩のおむすびを入れる弁当箱代わりに使っていたという。やがて農閑期にそば店を始めることになった際、その箱にそばを盛り付けたことが始まりだとか。芦野さんは、「うちは代々『秋田杉』でできた箱を使っています。蒸籠よりも水分の吸収率が良くて、食べ終わるまでコシのある食感が長続きするんです。偶然の産物ですが、ちゃんと理にかなっているんですよね」と、笑う。

世界の名店1000店に選出

あらきそばは、2015年に快挙を成し遂げる。フランス政府が選ぶ世界各国の名店1000店のランキング「ラ・リスト」にて、東北地方で唯一ランクインしたのだ。創業以来、山形名物の板そばを守り続けてきた同店。江戸時代後期の茅葺き屋根、自家製味噌でじっくり煮込んだ「ニシンの味噌煮」など、古き良き日本の伝統を感じさせる雰囲気も選出理由の一つだという。4代目の芦野さんは、「そばの打ち方や食べ方など、地域で大切にしてきたものが評価されたのかもしれません。とても光栄です」と、喜びを語った。

  • あらきそば
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生産者紹介

4代目:芦野浩平
4代目芦野浩平

村山市出身。立教大学理学部化学科を卒業後、23歳で地元に戻る。あらきそばの4代目を継ぎ、父親から代々受け継ぐそばの打ち方を学んだ。「打ち方の次は自家製粉の方法を教えてもらおうと思った矢先に、父が体調不良で店に立てなくなったんです」と、振り返る。そこで、大学時代に学んだ化学の知識を活かし、そばの実の性質やブレンドの割合などを独学で研究したそうだ。産地はもちろん、時期によってもそばの品質は変わるため、製粉の前に見極めることが重要だという。「いつまで経っても修業の身です。わざわざ厨房まで来て、『美味しかったです』と言ってくださるお客さんもいるので、やりがいになりますね」と、笑顔を見せた。

店舗詳細

店舗名称 あらきそば
住所 山形県村山市大久保甲65