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尾花沢市の自然豊かな土地で、3代にわたって美味しいスイカを作り続ける農家。一玉一玉丁寧に育てるスイカは、甘くみずみずしい果肉が自慢。全国各地にファンが多い一品だ。

株式会社アグリカルチャー市蔵 山形が誇るスイカの名産地・尾花沢のスイカ農家

スイカの名産地・尾花沢で、3代続くスイカ農家

尾花沢市内の中心部から少し離れた山あいの、自然豊かな土地に圃場を持つ株式会社アグリカルチャー市蔵(旧菅藤農園)。県内随一のスイカの産地として知られる尾花沢市で、親子3代にわたって美味しいスイカを栽培している。代表の菅藤さんによれば、例年、県内からはもちろん、宮城県や福島県などの近隣地域からも、たくさんの人がスイカを購入しにやってくる。「中には、横浜からわざわざ来てくださる人もいるんですよ」とのこと。全国にリピーターができるほどの美味しさの秘密は、盆地特有の「寒暖差の激しい気候」。昼夜の寒暖差が、果実にとって良いストレスとなり、甘みの濃厚なスイカに育つのだという。こうしてできたスイカは、硬過ぎず柔らか過ぎずの絶妙なシャリ感で、噛むたびに甘く爽やかな果汁が口の中で弾ける。まるでジュースを飲んでいるかのようなみずみずしさが自慢だ。

丁寧な「土づくり」でスイカの生育環境を整える

アグリカルチャー市蔵が、スイカ栽培で特に大切にしているのが「土づくり」だ。保有する3箇所の圃場それぞれで、「スイカが育ちやすい環境を整えてあげることが重要」と、菅藤さんは語る。圃場それぞれで、土の特徴が全く異なるため、土壌調査を徹底し、圃場ごとに肥料の種類や量、散布するタイミングを変えているのだ。「スイカをただ大きくするだけなら、意外と簡単です。ただ、美味しくするには、やはり土づくりですね。作物の基本は根っこなので」と教えてくれた。アグリカルチャー市蔵で使う肥料は、魚粉を発酵させた有機質肥料。魚由来のアミノ酸が作用することで根が丈夫に育ち、スイカが土中の養分をグングン吸い上げる。その結果、果実の色・ツヤが良くなり、糖度や食味が格段に変わってくるという。

手間暇かかる「蔓ひき」で美味しく育てる

菅藤さんによれば、スイカを美味しくする上で重要なのは「蔓の葉数」。光合成によって果実に甘みを蓄えていくため、1本の蔓に付ける葉の数が少ないと、奇形になってしまったり、味の薄まったスイカになったりしてしまうという。そこで、アグリカルチャー市蔵では、蔓に18枚〜21枚の葉が付いた状態で着果させることにこだわっている。また、受粉を行う場所も重要だ。スイカの花は、雨に濡れると受粉ができないため、株元を覆う雨よけドームの中で行う必要がある。そこで行うのが、「蔓ひき」だ。蔓一本一本を丁寧に引き出し、それぞれの成長速度に合わせて、スイカの花が咲く位置を調整。これにより、同じタイミングで一斉に花を咲かせることができ、着果したスイカそれぞれに、しっかりと養分を行き渡らせることができるのだ。途方もない作業だが、全ては「美味しいスイカを届けるため」と菅藤さん。尾花沢産スイカのブランドを守る、作り手のこだわりが見えた。

  • 株式会社アグリカルチャー市蔵
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生産者紹介

代表:菅藤光紘
代表菅藤光紘

尾花沢市出身。スイカ農家の3代目。幼い頃から、収穫時期には家族総出で作業してきたため、「実家はいずれ継ぐもの」と考えていた。高校3年生の就活時期に、唐突に「あ、農業やろう」と思いたち、就農を決意。高校卒業後、就農研修は受けず、父や祖母からスイカ栽培を一から学んだ。「スイカ栽培は、中腰やしゃがみの作業が多いので、とても大変」と語るが、「美味しいスイカを届けたい」という一心で、日々スイカと向き合っている。「県道沿いにある直売所には、毎年隣県のお客様が買いに来てくれます。中には、神奈川県の横浜市からわざわざ買いに来てくれる方もいたりして。本当に嬉しいし、ありがたいですよね」と菅藤さん。「これからも、『美味しい』と言ってもらえるスイカを、一玉一玉丁寧に栽培すること。これに尽きますね」と爽やかな笑顔で語ってくれた。

店舗詳細

店舗名称 株式会社アグリカルチャー市蔵
住所 山形県尾花沢市大字上柳渡戸744