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ラ・フランスの出荷量が日本一の天童市で、国内でも珍しい、洋梨のみを栽培する農家。様々な品種を育てながら、個性的な洋梨の魅力を発信している。

洋なし屋 iGUSL 天童市で洋梨だけを専門とする若手農家

洋梨栽培に特化。「聖地」から魅力発信

天童市は、ラ・フランス出荷量が日本一の産地。同市にある「洋なし屋 iGUSL(いぐする)」は、全国でも珍しい「洋梨専門」の農家だ。「ラ・フランス」を主力に、大玉の「マルゲリット・マリーラ」、酸味が特徴の「ゼネラル・レクラーク」などを育てている。iGUSL代表の寺岡祐さんは、「洋梨にもさまざまな品種があることを知ってほしい」と力を込める。洋梨といえば、ラ・フランスを思い浮かべるのが一般的だが、じつは多様な品種があり、色や大きさ、味も違って個性豊か。それでも、ラ・フランス以外の知名度はまだまだ低い。寺岡さんは、「洋梨専門だからこそ、他の農家と差別化もでき、ブランド力を上げられる。食べ比べセットなどで、個性が伝わる洋梨を届けたい」と、情報発信・販売拡大に精力的に取り組んでいる。

若者の就農を支援し、地域盛り上げたい

iGUSL代表の寺岡さんの実家は、洋梨やさくらんぼ、桃などを栽培する果物農家。寺岡さん自身、家のすぐ裏が果樹園で、「子供の頃の遊び場だったんですよ」と思い出を話す。しかし、祖父母が果樹園を引退し、寺岡さんが進学で実家を離れている間に、さくらんぼの木が切り倒されてしまったという。「いつも見ていた光景がなくなったのはショックでした」と、語る寺岡さん。その頃から就農を意識しはじめ、NPO法人のボランティアで、農業体験などに取り組んだ。大学卒業後はそのまま農業の道に進まず、「まずは売るためのスキルを磨こう」と製薬会社・保険会社の営業職として経験を積む。27歳で山形県に戻り、「他の果物より管理しやすく、自分に合っている」と、洋梨専門で栽培することを選んだ。ちなみに、農園名の「iGUSL」は、山形弁の「いぐする(良くする)」から。山形の農業を盛り上げていきたいという、寺岡さんの思いが込められている。

  • 洋なし屋 iGUSL
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生産者紹介

代表:寺岡 祐
代表寺岡 祐

天童市出身。名古屋の大学に進学し、卒業後は製薬会社・保険会社の営業として勤務した。27歳の時、かねてより志していた農業を始めるため、地元の山形県に戻った。1年間の研修を経て、2020年4月に就農。果樹栽培をしていた祖父母の畑を受け継ぎ、ラ・フランスやマルゲリット・マリーラなど多様な洋梨を育てている。洋梨栽培に特化した農家として、「いろんな洋梨の魅力を知ってほしい」と情熱を注ぐ。「洋梨は、家族の会話を生む、コミュニケーションツールにもなると思うんです」と、洋梨の新たな可能性を語る寺岡さんの生き生きとした表情が印象的だった。

店舗詳細

店舗名称 洋なし屋 iGUSL
住所 山形県天童市芳賀タウン南2丁目8-12