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庄内平野に位置する鶴岡市で、江戸時代から続く専業農家。堆肥や緑肥を使った土壌づくりにこだわり、環境に配慮した自然にやさしい農業を目指す。

松浦園芸 山形の特産品「だだちゃ豆」を生産

鶴岡市大泉地区の「だだちゃ豆」農家

羽黒山・月山・湯殿山といった出羽三山に囲まれた庄内平野の一角に位置する鶴岡市大泉地区。代々続く専業農家である「松浦園芸」は、この土地で江戸時代から米作りを行ってきた。30年ほど前から「だだちゃ豆」の生産をはじめ、近年では特に力を入れている。「だだちゃ豆」は、山形県鶴岡市で生産されるブランド枝豆で、表面の茶色い産毛が特徴の「茶豆」の一種。夏でも昼夜の寒暖差が大きいという気候と、赤川からの良質な水が手に入る庄内平野は、だだちゃ豆の栽培に適した土地だという。松浦園芸では、鶴岡市で「だだちゃ豆」と定義された8つの在来種のうち、7品種(小真木・早生甘露・甘露・早生白山・白山・晩生甘露・尾浦)を栽培している。

農薬や化学肥料を減らした特別栽培に取り組む

環境に配慮した自然にやさしい農業を目指している「松浦園芸」。農薬や化学肥料の使用を、県が定める基準値まで抑えた「特別栽培」の認証を受けている。在来種である「だだちゃ豆」は、病気や害虫に弱く、非常に栽培が難しいと言われている。そんな「だだちゃ豆」を美味しく育てるためのこだわりは、「有機質肥料」。堆肥を土壌に撒くことで、根に付着する「根粒菌(こんりゅうきん)」の働きが活性化し、栄養価の高い土ができるという。また、枝豆は連作を嫌う作物。夏に収穫したあと麦を撒いて、穂が出る前に刈り取り畑に戻すことで緑肥となり、雑草や害虫を抑えてくれる。こうした手間をかけながら我が子のように育てた「だだちゃ豆」は、強い旨味と甘み、そして抜群の香りの良さに仕上がるという。

  • 松浦園芸
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生産者紹介

13代目:松浦尚宏
13代目松浦尚宏

山形県鶴岡市で、江戸時代から代々続く専業農家に生まれる。新潟の大学に進学したのち、地元・山形にUターン、24歳の若さで家業である「松浦園芸」を継ぐことに。昔から野球好きだという松浦さんは「一莢入魂(ひとさやにゅうこん)」というキャッチフレーズを掲げ、一莢ずつに思いを込めながら「だだちゃ豆」の生産を行っている。今後の目標を尋ねると、「農業で食べていけることを若者世代に示していきたい。将来の選択肢のひとつとして、農業があるとうれしい」と松浦さんは言う。近年では、担い手がいなくなった農地を引き取り、地域の農地維持にも貢献している。

店舗詳細

店舗名称 松浦園芸
住所 山形県鶴岡市小淀川乙29