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創業120年以上を誇る老舗。山形県産の米を使った米麹味噌や、地場のブランド梅「谷沢梅」を丁寧に漬け込んだ梅干しなど、昔懐かしい素朴な味わいの商品を取り扱う。

鴨田太平商店 創業から120年以上、寒河江市で愛される梅干しと味噌の専門店

代々受け継いだ技で、丁寧に作られた米麹味噌

寒河江市の国道沿いに店を構える「鴨田太平商店」は、創業から120年を数える老舗。寒河江市谷沢地区の在来種「谷沢梅」を使った梅干しや、はえぬきやつや姫など、山形県産の米を使った米麹味噌を製造・販売している。創業当時は、地元の味噌屋に麹を卸す、麹専門店。それゆえに、現在でも、麹作りには強いこだわりを持っている。特に大切にしているのは「ほぐし」と呼ばれる工程。麹作りでは、蒸した米に麹菌を混ぜたら、室(むろ)で数時間寝かせる。その後、固まったものを細かく砕き、バラバラにする「ほぐし」を行って、また翌朝まで寝かせる。市販のものは、それをパック詰して販売していることが多いが、鴨田太平商店では、「ほぐし」の工程を、丸3日かけて何度も行うという。この一手間で、米の旨味が活きた、優しい風味の米麹に仕上がるという。こだわりの米麹に、県産の大豆・塩を合わせて作られるのが、看板商品の「慈恩寺みそ」。米麹の香り豊かな、すっきりとした味わいで、そのまま食べても、味噌汁にしても、美味しいと評判だ。商品名は、山形県を代表する名刹「慈恩寺」から名づけたそう。5代目の鴨田さんによれば、「古くから自社商品を納めるなど、交流があり、その縁もあって名前をいただいた」という。山形らしさが伝わるネーミングと、味噌本来の美味しさが評判を呼び、地元の人だけでなく、県外にもファンが多い。

地場のブランド梅「谷沢梅」の魅力詰まった梅干し

古くから、梅の栽培が盛んだったという寒河江市。そんな寒河江市の在来品種である「谷沢梅」は、一説には400年以上の歴史があるともいわれている。その品質の良さは、県内でも高く評価されており、「山形の梅といえば、谷沢梅」といわれるほどだ。「梅特有のエグミがないため、梅干しにするには最適な品種」と鴨田さんも語るように、濃厚な梅の旨味を残しながら、すっきりとした味わいの梅干しに仕上がるという。鴨田太平商店では、自家栽培の谷沢梅を、同じく寒河江産の赤紫蘇と、国産塩のみで、丁寧に漬け込んでいる。素材の良さを引き出すため、無添加・無着色がこだわりだ。谷沢梅は、果肉が非常に柔らかいため、完熟させすぎると、製造時に皮が破れてしまう。そのため、収穫には細心の注意を払っている。谷沢梅は、南高梅などの品種と比べて小ぶりな梅だが、鴨田太平商店で取り扱う梅干しの中には、大玉に近いサイズのものもある。「自然のものなので、谷沢梅とは思えないような大きさの梅もありますが、全て谷沢梅です」と鴨田さん。「疑われる方もいるかもしれませんが、食べていただければ、その美味しさから、『谷沢梅だ!』と実感していただけると思います」と、笑顔で語ってくれた。見た目ではなく、品質にこだわることで、谷沢梅の魅力を伝え続けている。

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生産者紹介

5代目:鴨田広樹
5代目鴨田広樹

寒河江市出身。高校卒業後、「調理師になりたい」という想いから、東京都内の専門学校へ入学。2年間学んだ後、都内で就職。和食料理屋や洋食店に勤め、調理師として腕を磨いた。5年ほど働いていたが、人手不足だったこともあり、家業を継ぐことを決意。しばらくは、都内での自社商品の営業活動に従事した。30歳の時に、地元にUターン。2021年4月、5代目として代表取締役に就任、現在に至る。年々、減少している味噌需要に危機感を持っており、「味噌の魅力を再発見する機会を提供したい」と、キッチンカーや移動販売など、新たな施策を考えている。また、「地元の方に支えられて、ここまでやってこれた」と語るように、これまで受けた恩を、地元に還元したいという想いがある。「谷沢梅ぼし」や「慈恩寺みそ」など、山形らしさを感じる商品を「県外の人にも広く知って欲しい」と語り、「自社の商品がきっかけとなって、山形や寒河江に訪れる人が増えれば、何より嬉しいですね」と笑顔で語ってくれた。

店舗詳細

店舗名称 鴨田太平商店
住所 山形県寒河江市大字八鍬540−1