よってってシードル

米沢市の「よってってCAFFE（カフェ）」から、自家栽培のりんごを贅沢に使った「シードル」をご紹介。シードルとは、りんごの果汁を発酵させて造るアルコール飲料のこと。よってってCAFFEでは、りんご果汁100％のジュースにしてから酵母を加え、丁寧に醸造しています。アルコール度数は7％と、しっかりとした飲みごたえ。近隣の温泉や飲食店でも提供されている逸品です。「りんごを食べられる時期は限られているので、時期を問わず楽しんでほしいという思いで作りました」と、代表の中山さん。コクと程よいとろみが堪能できる仕上がりですよ。

米沢市舘山地区の「よってってCAFFE」を営むのは、中山果樹園。この地で長年、さくらんぼやりんご、ラ・フランスなどを栽培・販売してきた果樹農家。自家栽培した果物をぜいたくに加工した、かき氷やパフェなどのスイーツが、幅広い年代に好評です。生産農家が切り盛りするカフェの最大の強みは、果物を知り尽くした知識と目利き。代表の中山さんは、「果物と毎日向き合っているからこそ、収穫や加工にする『良いころ合い』を見極める目には自信があります」と、話していました。

よってってCAFFEがある米沢市舘山地区は、盆地特有の寒暖差と冬の降雪に恵まれ、甘みと酸味のバランスが良いりんごの産地。この地区で栽培された「舘山りんご」は、地域の特産品で、「ふじ」や「紅玉」など、さまざまな品種がこの名で呼ばれています。シードルには、袋をかけない「無袋（むたい）栽培」のふじを使用。太陽の光をたっぷり浴びることで、果肉の中には蜜がぎっしり詰まり、甘みが強くなるのが特徴です。中山さんは、「このシードルをきっかけに、より多くの人に『舘山りんご』に注目してほしいです」と、語ります。