円型式水箱「TANK」

大久保硝子店が立ち上げた、県内企業とコラボしたモノづくり事業「HANDSHAKES（ハンドシェイクス）」。「山形のモノづくり」の価値を世界に発信するプロジェクトです。その一環で生まれたのが、ご紹介する円型式水箱「TANK（タンク）」。大久保硝子店が手がける板ガラスと、新庄市で作られる素朴な風合いが特徴の「東山焼（ひがしやまやき）」が融合した製品です。カラーは、蔵王にそびえ立つ樹氷をイメージした「樹氷（白）」、庄内の海辺で感じる漣（さざなみ）をイメージした「漣（青）」、夜空に輝く満月をイメージした「満月（黒）」をご用意。直送計画では、小サイズ・中サイズの2種類を販売します。

1919年に山形市で創業した大久保硝子店。現在は、窓を中心とした板ガラスの卸売や、施工を含めた建築資材の販売が主な事業。ガラスを通じて「幸せと楽しみ」を提供することを掲げている。「ガラスの機能面に焦点が当たる中、改めてガラスが持つ本来の価値を届けたい」と、社長の大久保さん。円型水槽で扱うガラスの厚さは、わずか3ｍｍほど。ひとつひとつの陶器の曲線に合わせ、丁寧に切断しています。切断面を磨き上げる作業や、陶器と接着する作業なども手作業で行うことで、それぞれの水槽の風情を生み出しています。

陶器部分を手がけるのは、1841（天保12）年に開窯した「新庄東山焼」。東山焼は、「出羽の雪のかげりの色」と例えられる澄んだ青みの「なまこ釉」が特徴。敷地内で採取される豊富な陶土を使った陶器は、使うほどに風合いが増すことも魅力の一つです。新庄東山焼で、初代から代々受け継がれてきた大切な信念は、「親しみやすく日常生活で使われる陶器」であること。使う人の生活が豊かで過ごしやすくなり、使っていて楽しいと感じられる陶器作りを心がけています。