たかのはな(TAKANOHANA)
山形県上山市 店舗ジャンル:食品製造・加工盆地特有の気候に恵まれた上山市で、ワインやジュースの製造販売を手掛ける。加工に使用するぶどうは自分たちで栽培。耕作放棄地を活用して、こだわりの味を届けている。

「大好きなワインを作りたい」から始まった挑戦
たかのはな(TAKANOHANA)は、果樹栽培が盛んな上山市で、地元の果物を使ったワインやジュースを販売する会社。加工に使用するぶどうの栽培も行っている。「この風土に惚れ込み、移住を決意しました」と、代表の森下孝行さん。もともとワインを飲むことが好きで、「自分自身でぶどうを栽培し、ワインを作りたい」と一念発起した。2023年から耕作放棄地だったぶどう畑を整備し、栽培に励んでいる。山形県南東部にあり、蔵王連峰の麓に位置する上山市。果物の栽培に適していて、ぶどうの生産が盛んな地域だ。おいしいぶどうが出来る理由は、盆地特有の昼夜の寒暖差。日中に生成された養分が、夜の低温によって果実に閉じ込められ、より一層甘さが増す。森下さんが心がけているのは、出来るだけ自然な状態で栽培すること。果樹の生命力を信じ、農薬や化学肥料を抑えている。そのため、害虫から樹を守り、健康を保つ細やかな気配りが欠かせない。「おいしいぶどうを育てるため、日々模索しています。大変なことも多いですが、ぶどうを収穫しワインやジュースが出来上がった時の喜びや達成感は、何物にもかえがたいです」と、笑顔で語った。
上山市とぶどうの魅力を伝えたい
「醸造するワインを通して、上山市とぶどうの魅力を知ってほしい」と、語る森下さん。県内外のイベントに積極的に参加し、ワインの販売をしている。その活動の中で、「ワインを飲めない人もぶどうを味わえるように」と誕生したのが果汁100%ジュース「neuneu(ねうねう)」。ぶどうだけでなく山形の種類豊富なフルーツをジュースにしたいと考え、ラ・フランスやりんご、桃などを地元農家から仕入れて加工している。「ジュースを飲んで、『果物を食べられるようになった!』と言ってくれたお子さんがいて嬉しかったです」と、笑顔を見せた。また、ぶどうの収穫体験をSNSなどで呼びかけている森下さん。実際に上山市やぶどう畑に足を運んでもらい、高齢化などで増える耕作放棄地の現状を知ってほしいという思いからだ。「代々受け継いできた地域の恵みを失いたくない。ぶどうを作る仲間が増えて、地域と農業が活気づいていくといいなと思って活動しています」と、熱を込めた。
生産者紹介

代表森下孝行
愛知県出身。大学卒業後、製造メーカー及び商社へ勤める。もともとワインを飲むことが好きだったそう。海外出張や旅行でワイナリーを訪れることが多く「自分自身でも、ぶどうを栽培したい」と一念発起し、退職。国内でワインづくりを学び、2023年から山形県上山市でワイン用ぶどうの栽培に励んでいる。「上山市の風土に惹かれ、ここで腰を据えてぶどうとワインを作りたいと決意しました」と、森下さん。高齢化で耕作放棄地が増えている現状を変えたいという思いから、積極的に畑の再生にも取り組んでいる。今後について、「ワインの醸造を極めたい。自分の味わいを作っていけるようになることが今の目標です」と、強い眼差しで語った。
店舗詳細
店舗名称 | たかのはな(TAKANOHANA) |
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住所 | 山形県上山市金生西 |