山形直送計画からのお知らせ

#山形直送計画で買ったよ キャンペーン 12月のプレゼント

焼き菓子ブランド「分福(ぶんぶく)ベイク」を手掛ける。コンセプトに掲げるのは、サステナブル。地元農家の規格外野菜など、廃棄食材を活用したクッキーを製造している。

本竹商店 可愛らしいパッケージは贈り物にも人気

野菜や小麦粉など、地域の食材を使ったお菓子

酒田市の本竹商店は、2023年に焼き菓子ブランド「分福(ぶんぶく)ベイク」を立ち上げた。ブランド名には「地域の食材をお菓子にしてお福分けしたい」という想いが込められている。「R」と「L」という、2つのシリーズのクッキーを展開。「Reform」を表す「R」は、地元農家の規格外野菜や果物のジュースの搾りかすといった廃棄食材を、クッキーの材料としてアップサイクルしている。野菜や果物の持つ風味を活かして、スパイスやラムレーズンなどと組み合わせた、個性的なフレーバーが魅力だ。「L」は「Local」。県内産の小麦粉やお米などの地産食材を使用しており、バターやココアなどの定番フレーバーをラインナップする。地元出身のイラストレーターが手掛けたパッケージは、インテリアとして飾っておきたくなるような可愛らしいデザイン。県内の物産店や菓子店で販売されており、贈り物として買い求める客も多い。

農業大国・山形に溢れる廃棄食材を活用

分福ベイクの誕生のきっかけは、本間さんが友人の畑を訪れたことだった。「食べられるのに廃棄しなければならない規格外の大根が、山積みにされていたんです。他の生産現場で話を聞いても、多くの廃棄食材が出ていることが分かりました。農業の盛んな山形ならではの課題ですが、資源として活用することもできるんじゃないかと考えました」と振り返る。そこから生まれたのが「R」シリーズのクッキーだ。一番の特徴は、独特の柔らかさ。野菜や果物由来の食物繊維によって、しっとり柔らかい食感に仕上がるのだという。

末永く続く「サステナブル」なお菓子を目指す

分福ベイクのコンセプトは「サステナブル」。その根源にあるのは、三つの軸だ。一つ目は環境性。廃棄食材の活用によるフードロス削減だけでなく、包材の使用量の抑制など環境負担に配慮している。二つ目は経済性。分福ベイクは、子育て世代をメインターゲットとする。本間さんは「サステナブルやSDGsは、学校の授業や子ども向け番組でも取り上げられていて、子ども達の方が詳しいんですよね。だから、親子で一緒に楽しみながら考えてもらえる商品になればと思いました」と語る。そこであらゆるコストを見直し、子育て世代でも買いやすい手頃な価格を追求した。三つ目は品質。美味しさはもちろん、長期保存ができることもこだわりだ。「品質を長く保つためには、保存料などの食品添加物がよく使われます。しかし、分福ベイクはそういったものに頼らずに作りたいと思ったんです」と、本間さん。7年の研究期間を経て、食品添加物を使用しない独自製法を確立した。三つの軸の両立によって、農家・消費者・製造者の関係性が継続することを目指している。

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生産者紹介

菓子部門担当:本間圭輔
菓子部門担当本間圭輔

酒田市出身。大学では栄養学を学ぶ。「卒論のテーマがビール酵母でした。ビール酵母って、じつは出荷時に取り除かれてしまうんです。その時に『何かに使えないかな』と考えていたことも、分福ベイクにつながっているかもしれません」と、本間さん。大学卒業後は、新潟の食品メーカーに就職。菓子製品の開発に従事する。30歳で山形に戻り、燃料販売を行う家業の本竹商店に入る。2023年に菓子部門を立ち上げてからは、本業の合間を縫って菓子製造に取り組む。両立は容易ではないが、分福ベイクを通した人との繋がりが支えになっているという。本間さんは「『うちにもこんな素材があるんだけど使えないかな』『贈り物にしたら喜んでもらえました』など、いろんな話を聞かせてもらえます。分福ベイクがそういった人と人の繋がりを作り、さらには山形に興味を持って訪れる人が増えたら嬉しいですね」と語った。

店舗詳細

店舗名称 本竹商店
住所 山形県酒田市船場町1丁目6-8