ゆりしごと千歳園
山形県山形市 店舗カテゴリ:農家・農業法人70品種以上を取り扱うユリ専門店。栽培から選別、出荷まで、生産者が一貫体制で管理した花はどれも香り高く優雅だ。連日、冠婚葬祭や贈り物用に買い求める地元民で賑わう。
多彩な品種を取り扱うユリ専門店
山形市のゆりしごと千歳園は、花き農家が運営するユリ専門の直売所。年間を通して70種類以上もの品種を取り扱っている。中でも不動の人気を誇るのは、オリエンタル系の品種だ。香り高く、花びら一枚一枚の反り具合がエレガントで優美。その圧倒的な存在感から「ユリの女王」とも呼ばれる。「ユリといえば昔から大ぶりのイメージが強いですが、近年は普段使いしやすい小ぶりのものも人気ですよ」と、語るのは代表の池野博聡さん。その一つが、スカシユリ。一般的なユリは草丈が1mほどあるが、スカシユリはその半分ほど。小ぶりながらも花もちが良く、可愛らしい佇まいが魅力だ。そんな多彩な花が並ぶ同店には、幅広い年代の客が訪れる。自宅の鑑賞用のみならず、冠婚葬祭や贈り物として買い求めるという。
日本で数少ないリリーアンバサダー
代表の池野さんは、リリーアンバサダーの肩書きも持っている。リリーアンバサダーとは、ユリを育てる生産者、花の楽しみ方を提案するフローリスト、美しく魅せるフラワーデザイナーなど、ユリの魅力を伝える使者として駐日オランダ王国大使より認定されたPR大使のことだ。池野さんは、「ユリの歴史は古いです。万葉集にも登場しているんですよ。じつに1000年以上前から愛されている日本を代表する花。そんなユリ文化を後世に伝えていくのが私の使命だと思っています」と、笑顔を見せた。
徹底した鮮度管理
ゆりしごと千歳園の生産者は、「高品質で魅力ある花を届けたい」という想いのもと、すべての工程を手しごとで取り組んでいる。たとえば、土作り。牛ふんともみ殻の堆肥や腐葉土などの有機質肥料をふんだんに鋤き込む。また、ハウス施設栽培するにあたり、ハウス内の温度管理にとても気を遣っている。一般的にユリの栽培適温は15~25度。それに合わせて、秋冬の暖房管理、そして近年は特に夏の酷暑対策に力を入れている。夜間に空調設備により冷房し、熱帯夜でも20℃以下に管理してユリにより良い環境をつくる徹底ぶりだ。選別作業も一本一本丁寧に行う。葉に付いた傷や虫食いの確認はもちろんこと、葉の色のバランスまでチェック。厳選したものを出荷している。また、出荷直前まで専用の冷蔵施設で保管することもこだわりだ。リピーターからは、「千歳園の花は鮮度が良い」「安心して贈り物にできる」と絶賛されている。
生産者紹介
代表池野博聡
山形市にて、1970年から続く花き農家に生まれる。もともとはカーネーションの栽培がメインだった。ユリ専門になったのは、池野さんが就農し、「ゆりしごと千歳園」を創業してからだという。「花って流行がありますが、ユリはどんな時代でも定番の花として親しまれています。葬儀やブライダルだけではなく、イベント会場の装飾として需要がある魅力的な花ですね」と、語る。ユリの多彩な魅力を伝える専門農家として認められ、2017年、駐日オランダ王国大使にリリーアンバサダーとして認定された。「大きくて高級感のあるユリはどちらかというと、ご年配の方に好まれています。ですが、近年は品種改良が進み、小ぶりで可愛いものも増えてきました。若い方にもぜひ興味を持っていただけるように、魅力を伝えていきたいです」と、意気込んでいる。
店舗詳細
店舗名称 | ゆりしごと千歳園 |
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住所 | 山形県山形市沖町244-1 |