玉谷製麺所
山形県西村山郡西川町 店舗ジャンル:食品製造・加工出羽三山の一つとして知られる「月山」の麓にある製麺所。そばの風味豊かな「月山そば」をはじめ、うどん・麦切り・パスタなど、幅広いジャンルの麺を製造している。

月山の麓で昔ながらの麺づくりを受け継ぐ
西村山郡西川町で、1949(昭和24)年に創業した玉谷製麵所。地元産の小麦粉を使った「干しうどん」の製造からはじまった。現在は、看板商品の「月山そば」をはじめ、うどん・麦切り・そうめん・中華麺・パスタなど、多種多様な乾麺や生麺を製造している。製麵所が位置するのは、出羽三山の主峰である月山の麓。清らかな水と寒暖差のある気候を活かした麺づくりが特徴だ。そば粉はすべて自社の石臼で挽き、風味豊かな挽き立てを使用するのがこだわり。乾麺は、そばの風味を保つため、20度以下でじっくりと乾燥させる「長時間低温乾燥」で仕上げている。「そばは熱に弱いんです。時間をかけながら低温で仕上げることで、そば本来の香りをお届けできます」と、代表取締役社長・玉谷隆治さんは語る。こうして仕上げた麺は、「この麺しか食べられなくなった」「この麺を出すと家族が喜びます」と、多くのリピーターから愛されている。
地元食材を使った、デザイン性のある商品開発
玉谷製麵所では、「郷土の味を未来へ」という想いのもと、伝統的な麺文化を守りながらも、デザイン性やストーリー性のある商品づくりに挑戦している。近年では、地元食材を活用したアートパスタを開発。山形県のブランド米「つや姫」の発芽米を使用した「雪結晶パスタ」や、山形県産のさくらんぼ「佐藤錦」を使用した「サクランボパスタ」など、山形らしさを感じる可愛らしいショートパスタだ。中でも、天童市で作られる伝統工芸品「将棋駒」をイメージした「将棋駒パスタ」は、同じく天童市の特産品であるラ・フランスを練り込んだパスタ。品質の高いラ・フランスを育てるために必要な「摘果」という作業で廃棄されてしまうものを使用している。玉谷さんは、「こうしたエシカルな視点を盛り込んだ商品開発にも力を入れていきたい」と語る。
生産者紹介

代表取締役社長玉谷隆治
西川町出身。食や農業に関心を持ち、家業である製麺業を継ぐことを見据えて、岩手大学農学部に進学。2000年に玉谷製麺所に入社、2020年に現職に就任。昔ながらの麺づくりの伝統を守りつつ、大学時代の研究経験を活かした新しい商品開発にも力を入れている。「自社製品の中で、個人的に『月山麦切り』が好きですね。喉越しツルツルで、山形県民には馴染み深い伝承麺です。これからも山形ならではの麺文化を発信していきたいです」と、力強く語る。
店舗詳細
店舗名称 | 玉谷製麺所 |
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住所 | 山形県西村山郡西川町睦合甲242 |