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寒河江市で、りんごやラ・フランスなどの果物を栽培する果樹園。自家栽培の果物を使った加工品や、収穫した野菜を雪室で貯蔵した「雪室野菜」も手がける。

中川果樹園 溢れる笑顔がすてきな中川ファミリー

「樹上完熟」にこだわるりんご栽培

自然豊かな寒河江市で果物栽培を行う中川果樹園。もとは米農家だったが、1965年頃から果樹を徐々に増やしていき、現在はりんごやさくらんぼ、ラ・フランスなどの果物を中心に栽培している。中でも、りんごは中川果樹園として初めて栽培した、思い入れのある果物。ふじ、紅玉、シナノスイート、秋陽の4品種を育てている。栽培で特にこだわるのは「樹上完熟」。その名の通り、食べ頃になるまで枝につけたまま育てる栽培方法だ。「ラ・フランスは収穫後、しばらく置くことで追熟して美味しくなりますが、りんごは違います」と語るのは、代表の中川顕太朗さん。「もいでから追熟させるよりも、樹上で熟させたほうが、糖分が蓄えられて甘く美味しいりんごになるんです」と教えてくれた。樹上完熟を行う上で重要なのが「寒さ」。中川さんによれば、霜に当たる回数や、低温に晒された回数が多いほど、「糖度が増し、蜜が多く入ったりんごになる」という。一般的なりんご農家では、11月上旬頃から収穫を始めるが、中川果樹園の収穫開始は11月下旬頃から。通常よりも、2~3週間収穫を遅らせることで、寒さに晒しながら、じっくり甘みを引き出している。「本当に美味しい果物をお客様に届けたい」という、作り手としてのこだわりだ。

果実の美味しさが詰まった加工品

中川果樹園では、「丁寧に育てた果物を、一年を通して美味しく味わってもらいたい」という想いから、自家農園で育てた果実を使ったジュースや、りんご酢などの加工品も作っている。しっかりと完熟させた、そのまま食べても美味しい果物を使用するのがこだわりだ。ジュースは、搾汁後、低温で長時間じっくり殺菌。これにより、風味を損なうことなく殺菌できる。また、瓶に充填する前に丁寧に濾過することで、濁りの少ない、透明感のあるジュースに仕上げている。りんご酢は、お酢好きである中川さんが、「うちの果物でも作れないか?」と考えたのがきっかけ。開発当初は、りんごの発酵臭が消せず、思うような味わいにならず試行錯誤の連続だった。そんな中、山形市にある老舗の醤油醸造所に相談したところ、蜂蜜を加えることを提案された。半信半疑で入れてみたところ、これが大正解。発酵臭や酸味がまろやかになっただけでなく、完熟りんごの甘みが引き立ち、理想的な味わいに仕上がった。

豪雪地帯の知恵「雪室」の活用

中川果樹園では、自家栽培のりんごを、「雪室」と呼ばれる倉庫で熟成させた「雪室熟成りんご」も作っている。「雪室」とは、冬に降り積もった雪を倉庫に溜め込んで作られた、いわば「天然の冷蔵庫」。雪室内は、常時温度0度、湿度90%以上に保たれ、冷蔵庫よりも長期保存が可能。雪室に入れることで、果物や野菜は半休眠状態になり、余計な呼吸をしないため、みずみずしさを保つのだ。また、寒さから自分の身を守ろうとすることで糖度が増し、甘みもアップするという。現在、「雪室熟成りんご」のほか、自家栽培で育てたじゃがいもを雪室で保存・熟成させた、「雪室熟成じゃがいも」も手がける。ねっとりとした食感と濃厚な甘みは、これまで食べたじゃがいもとは違う、驚きの美味しさだ。

  • 中川果樹園
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生産者紹介

代表:中川顕太朗
代表中川顕太朗

寒河江市出身。農家の長男として生まれる。埼玉県の大学にて経済・経営を学び、都内企業に就職。食品のルート営業として5年ほど勤務した。その後、地元にUターンして家業を手伝う中で、農業に伸び代を感じて就農を決意。2019年、法人化をきっかけに代表に就任した。こだわりは、品種ごとの特徴と甘みと引き出すことと、最高の状態でお客様のもとに届けること。「自分次第でなんでもできるのが最大の魅力」と語るように、自分発信でチャレンジできる農業という仕事に、強いやりがいを感じている。目指すのは「毎日わくわく感で溢れた農家」。「農家の枠にとらわれないチャレンジで、農業に関わる全ての人が注目し、憧れるようなブランドを作っていきたい」と熱く語ってくれた。

店舗詳細

店舗名称 中川果樹園
住所 山形県寒河江市六供町1-2-50