お茶と菓で岩淵
山形県山形市 店舗ジャンル:飲食店創業1880年の日本茶専門店「岩淵茶舗」を事業継承した、お茶とスイーツを楽しめるカフェ。こだわりの抹茶を使用したソフトクリームやあんみつを提供している。

スイーツを通して日本茶の魅力を伝える
「お茶と菓で岩淵」は、自然豊かな山形市長谷堂に店を構えるカフェ。オープンは、2024年。山形市七日町にあった創業1880(明治13)年の日本茶専門店「岩淵茶舗(いわぶちちゃほ)」の事業を継承したことがきっかけだ。老舗の技術とお茶への想いを受け継ぎ、「日本茶の魅力を幅広い世代へ伝えること」をテーマに、お茶を楽しむカフェとしてリニューアル。大正時代以前に建てられた古民家をリノベーションした趣のある空間で、こだわりのお茶と和スイーツを提供している。抹茶のソフトクリームやあんみつのほか、抹茶のカスタードクリームがたっぷりと詰まった「クッキーシュー」がイチオシ。日本茶のプロが厳選したお茶を気軽に楽しめるとあって、平日でも多くの客が訪れる人気店だ。
その人の好みに合わせたお茶を提供
「お茶と菓で岩淵」のアドバイザーとして店頭に立つのは、「岩淵茶舗」の4代目である岩淵正太郎さん。日本茶の成分や性質、産地や栽培方法ごとの特徴、美味しい淹れ方などを知り尽くしている「日本茶マイスター」だ。長年の経験と知識を駆使して、風味を最大限に引き出したお茶を淹れて提供してくれる。「同じ茶葉でも、淹れ方によって香りや味わいがぜんぜん違うんです。『甘め』とか、『苦め』とか、好みの味わいを教えてもらえたら、その通りのお茶を提供しますよ」と、岩淵さん。日本茶には、「アミノ酸」と「カテキン」が含まれており、この2つの成分のバランスによって味の感じ方が変わる。アミノ酸が多いと甘みを感じやすくなり、カテキンが多いと苦味を感じやすくなるという。「アミノ酸は水の温度が上がるのに比例して増えていきますが、カテキンは70度以上で急激に増えます。そのため、水出しにすると甘みが強く出て、ロックにすると苦味のある味わいになるんですよ。お茶って面白いでしょ~」と、岩淵さんはやさしく微笑む。常連客からの要望があれば、お茶の淹れ方講座を開催することもあるそうだ。
生産者紹介

アドバイザー岩淵正太郎
山形市出身。大学卒業後、静岡県の「野菜茶業研究所」にて日本茶の栽培・製造、成分の研究などを幅広く行う。その後、地元に戻り、家業である日本茶専門店「岩淵茶舗」の4代目を継ぐ。2024年、事業継承してオープンした「お茶と菓で岩淵」のアドバイザーに就任。「お茶の成分や性質がわかると、無限に好みの味わいを出すことができるんです。そこが面白さであり、魅力ですね。このカフェを通じて、少しでもお茶に興味を持ってもらえたらうれしいです」と、岩淵さんは語る。
店舗詳細
店舗名称 | お茶と菓で岩淵 |
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住所 | 山形県山形市大字長谷堂字隔間場2906-1 |