壽屋
山形県東根市 店舗ジャンル:食品製造・加工地元食材を使用した漬物を製造する、東根市の漬物店。りんご果汁のみを使用して、2回の発酵と3年間の熟成を経て完成する「本格醸造りんご酢」は、まろやかな酸味が魅力だ。
真面目に食材と向き合った「誠実な食品」をつくる
壽屋は、東根市にある漬物店。1951(昭和26)年に、酒の小売店として創業した後、漬物製造に移行。1989(平成元)年からは、保存料・甘味料・着色料などの食品添加物を使用せず、地元食材の味を活かした漬物づくりを開始。「素材そのものの味を活かすため、保存料は使わず、お酢をたっぷり使った昔ながらの製法にこだわっています。お酢も自社で手がけたいと考え、『りんご酢』をつくりました」と、代表の渡辺暁史さんは語る。今ではりんご酢も、同店を支える商品の一つとなっている。そうした強いこだわりの背景にあるのは、ものづくりへの一貫した信念だ。「私たちが大切にしているのは、『誠実な食品』をつくることです。偽りなく、真面目に食材と向き合った食品をお届けしていきます」と、渡辺さんは力を込める。現在は物販店舗のほか、築120年以上の古民家施設やカフェも運営。試食会や講習会、同店の商品を使ったドリンクメニューの提供などを行い、多くの人で賑わう。
「りんご果汁100%」のまろやかなりんご酢
壽屋がつくる「本格醸造りんご酢」の原材料は、りんご果汁のみ。味に問題はないにも関わらず、傷がつくなどして販売できなくなった県内産りんごを、細かく砕いて丁寧に絞る。「漬物屋なので、重しをかけて絞るのは得意なんですよ」と、渡辺さん。りんごに付着した自然由来の酵母の力でアルコール発酵させたら、酢酸菌を加えて酢酸発酵。じっくりと手間ひまをかけて2段階の発酵を行うことで、りんご果汁100%の酢が完成する。これをさらに、3年間熟成させるという。「貯蔵庫に保管しておいた酢が、まろやかで美味しくなっていることに気付いたんです。この味をお届けしたいと思い、時間はかかりますが、熟成の工程を入れることを決めました」と、渡辺さんは語る。熟成による芳醇な風味とまろやかな酸味を併せ持つ「本格醸造りんご酢」は、「一度使うとほかのお酢には戻れない」と多くのファンの心を掴んでいる。
生産者紹介

代表渡辺暁史
山形市出身。放送局のカメラマン、CMディレクターを経て、壽屋に入社。代表を務め、漬物やりんご酢の製造に携わる。店の名前について、渡辺さんは「安心して食べられる美味しい食品をつくるには、まず真摯な心を養わなければならないという考えから、『工場』ではなく『道場』としているんです」と、教えてくれた。「昔ながらの製法を大切に、これからも安心して食べられる食品を誠実につくり続けていきます」と、意気込む。
店舗詳細
| 店舗名称 | 壽屋 |
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| 住所 | 山形県東根市大字若木字七窪5555-14 |










































