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ケーキなどの加工用として流通する「夏いちご」を栽培している寒河江市の農家。「完熟収穫」にこだわったいちごは、「そのまま食べても甘くてジューシー」と評判だ。

苺屋佐藤 山形生まれの品種「サマーティアラ」などを栽培

完熟収穫にこだわる、「夏いちご」専門農家

山形県のほぼ中央に位置する寒河江市で、「夏いちご(夏秋いちご)」を専門に栽培している「苺屋佐藤」。通常、いちごの最盛期は春だが、「夏いちご」は7月〜11月ごろに旬を迎える品種である。代表の佐藤利宏さんは、妻の化学物質過敏症をきっかけに「自分で自分の食べるものを作りたい」と50歳で新規就農を決意。その時、偶然食べた夏いちごに魅せられ、また、いちごの流通量が少ない時期に採れる品種に面白さを感じたことで、夏いちごの栽培を決めた。佐藤さんの想いは、とにかく「美味しいいちごを食べてほしい」ということ。一般的ないちごは、配送中の傷みを軽減するため、未熟なうちに収穫されることがほとんど。しかし、苺屋佐藤は「完熟の美味しさ」にこだわり、冷蔵庫を活用した丁寧な品質管理を導入したことで、完熟での収穫・出荷を実現させた。夏でもフレッシュないちごでお菓子が作れるとあって、県内外の和洋菓子店からの引き合いが強い。そのため、現在は完熟状態での出荷に納得してくれた菓子店やフルーツパーラーが主たる卸先となっている。佐藤さんは、「お菓子作りにも良いのですが、そのまま食べるのが美味しいですよ」とおすすめしてくれた。

「菌」を活用して、健やかに育ったいちご

苺屋佐藤では高設栽培を採用し、やしがらとピートモスを培地に使った養液栽培に取り組んでいる。「夏いちご栽培は難しいから面白い」と、楽しそうに語る佐藤さん。苺屋佐藤の栽培方法の一番の特長は「菌」の力を活用していること。納豆菌や乳酸菌、酵母菌、光合成細菌を培養して葉面散布することで、病気や害虫に負けない元気な株が育つ。このことは農薬の使用を減らすことにつながるそうだ。同時に、いちごにとってストレスの少ない環境づくりも欠かせない。暑い中でもいちごがなるべく快適に過ごせるよう、葉に霧を吹きかけたり、株の近くに水の流れるチューブを通したりと、愛情をたっぷり注いで育てている。それは、いつどこにいてもハウス内の気温・湿度・CO2濃度などをチェックし、その日の日射量・気温予報・雲量雨量予報などを考慮して丁寧にハウスの環境を管理する徹底ぶりにも現れている。苺屋佐藤こだわりの「完熟収穫」では、株に実がついている時間が長い分、株への負担も大きい。この負担に耐え得る強くてたくましい株が、味ののった「完熟いちご」を実らせるのだ。

  • 苺屋佐藤
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生産者紹介

代表:佐藤利宏
代表佐藤利宏

山形市出身。長らくサラリーマンとして働いていたが、50歳で新規就農。寒河江市で夏いちごを専門に育てている。農業の魅力について「森林浴をしているようなもの」と言う佐藤さん。早朝、植物が呼吸した新鮮な酸素に満ちたハウスに入ると、思わず深呼吸をしてしまうそうだ。「難しいから面白いんです。日々試行錯誤して、失敗も楽しんでいます」と笑顔を見せながら、「気候の変化などで、今までと同じようには作物が作れなくなって来ていますね」と農業の難しさも語ってくれた。手塩にかけた「完熟」の夏いちごを通して、食の安全・食の未来について伝えていきたいと考えている。

店舗詳細

店舗名称 苺屋佐藤
住所 山形県寒河江市八鍬東1592