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【2024年9月】臨時休業について

出羽三山の恵みを受けながら、だだちゃ豆を栽培する農家。環境に負荷をかけない「ローインパクト」の概念で、地元の畜産農家と連携した地域循環型農業に取り組んでいる。

木村くろうえもん農場 「枝豆の王様」とも呼ばれる「だだちゃ豆」を栽培

だだちゃ豆を主力に掲げる農家

庄内地方は、四方を海と山に囲まれた庄内平野を中心とした地域。日本海から吹き抜ける適度な風、出羽三山(羽黒山・月山・湯殿山)がもたらす雪解け水に恵まれている。鶴岡市の木村くろうえもん農場は、そんな農業に最適な環境で200年以上続く農家。つや姫とコシヒカリに加え、枝豆も栽培している。枝豆はもちろん「だだちゃ豆」。茶豆の一種で、鶴岡が全国に誇るブランド枝豆だ。茹で上がりの香りが芳醇、噛むほどに濃厚な旨味を堪能できる。同農家が手がけるだだちゃ豆は、地元の直売所で大人気。「甘みが強い」「忘れられない美味しさ」と、リピーターが絶えないという。

「自家採種」で独自の味を受け継ぐ

一般的に、枝豆の栽培は、種苗店などで種を仕入れる方法と自家採種する方法がある。どちらの方法を取るかは地域や生産者によって異なるが、だだちゃ豆の場合は基本的に後者。23代目の木村元康さんは、「だだちゃ豆を栽培する農家はほとんど、毎年毎年、自家採種を繰り返しています」と、教えてくれた。その年の出来が良かった枝豆の種を残し、来シーズンまで保管する。そのため、たとえ同じ品種でも農家によって少しずつ味が違うという。もちろん、木村くろうえもん農場にも、代々受け継がれてきた独自の味がある。木村さんは、「先代たちがこだわってきた味を守っていきたいです」と、笑顔を見せた。

畜産農家と連携した「地域循環型農業」

木村くろうえもん農場は、「ローインパクト」の概念のもと、環境に負荷をかけない栽培に取り組んでいる。その一つが、地域循環型農業。地元の畜産農家に稲わらを提供し、その代わりに牛糞をもらい受けているそうだ。それを一年間発酵させ、堆肥として土壌に混ぜ込んでいる。また、米には動物系の肥料、だだちゃ豆には魚かす入りの肥料を活用。堆肥や肥料に含まれる有機物を微生物が分解することで、栄養価の高い土壌に仕上がるのだ。

  • 木村くろうえもん農場
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生産者紹介

23代目:木村元康
23代目木村元康

鶴岡市出身。高校卒業後、東京で農場経営を学ぶ。2022年に地元にUターンし、木村くろうえもん農場の23代目を継いだ。代々こだわるのは、環境に配慮した栽培。たとえば、除草は手作業でも行っているそうだ。「就農したての頃は、草の生命力に驚きました。だだちゃ豆よりも雑草の方がよく育つので心が折れそうでしたね」と、笑う。そんな木村さんがやりがいを感じる瞬間は、消費者の声。手紙が届くこともめずらしくないという。「美味しいと言われればやっぱり嬉しいです。厳しい感想をもらうこともありますが、それも含めてありがたいですね。応援に応えられるよう頑張ります」と、力を込めた。

店舗詳細

店舗名称 木村くろうえもん農場
住所 山形県鶴岡市矢馳甲17